機能性食品生活

健康食品と機能性表示食品はどう区別されるの?


健康食品は、薬よりもずっと私達にとって身近な存在ではないのでしょうか。今まで一度も健康食品を利用した事がないという人の方が、今や少ないかもしれません。

そして、そんな中で最近登場し始めたのが機能性表示食品です。健康食品と機能性表示食品は、同じ分類の製品なのでしょうか?一体この2つはどのように区別するべきなのでしょう。

健康食品も機能性表示食品も医薬品ではなく食品

健康食品とは、誰でも耳にした事のある言葉でしょう。しかし、この健康食品という言葉は、実際のところ法律によって明確な定義がある訳ではありません。また、機能性表示食品と違ってそもそも法律上では健康食品というカテゴリー自体存在しないのです。

では、健康食品とは一体何なのでしょうか。確実に言える事は、健康食品とは食品であるという事です。また、機能性表示食品も広義の分類では、同じ食品になります。

人間が口にする物は、大きな意味での医薬品と食品の2つに分けられます。病院で処方される薬や薬局・ドラッグストアで市販されている風邪薬や胃腸薬などはもちろん食品ではなく医薬品に分類されるものです。

そして、スーパーで売られているお肉や野菜、ジュースやお菓子などは全て食品になります。健康食品も機能性表示食品も、どちらも前者の医薬品ではなく、生鮮食品やお菓子、ジュースと同じ食品の仲間なのです。

どちらかというと、機能性表示食品も健康食品も医薬品に近い性質を持っているイメージがあるのではないのでしょうか?ですが、医薬品ではなくどちらも食品であるという事が健康食品と機能性表示食品の共通点なのです。

機能性表示食品は保健機能食品、では健康食品は?

しかし、食品は更に一般食品と保健機能食品に分ける事が出来ます。そして、保健機能食品は更に特定保健用食品・栄養機能食品そして機能性表示食品の3タイプに分類されるのです。ここで、最初に触れたように健康食品というカテゴリーは法律上存在していない事が分かるでしょう。

一方で機能性表示食品は、保健機能食品に分類されるという事が分かりますね。

広義の健康食品

健康食品には法律上の明確な定義も分類もありません。ただ、健康食品とは、健康の増進や維持に役立つとして販売されている食品全般の事を指すとされています。つまり、健康目的で販売をされている食品全般は、全て健康食品だと言えるという事です。

機能性表示食品も健康の増進や維持の目的で販売されている食品のひとつです。つまり、広義の健康食品の中には機能性表示食品を含む事も出来ると言えるのです。

健康食品=機能性表示食品ではない

という事は、全ての健康食品は機能性表示食品なのでしょうか?もちろんそれは違います。健康食品=機能性表示食品ではありません。

健康の増進や維持に役立つ健康食品の中に機能性表示食品も含まれているという言い方をする事は出来ますが、健康食品の全てが機能性表示食品という訳ではないという事です。

健康の増進や維持に役立つ食品のうち、機能性表示食品などの保健機能食品を除いたものが一般食品に分類される健康食品になります。

健康食品の明確な分類はありませんから、中には上記のように健康に役立つ食品の中から保健機能食品を除いたものを健康食品という捉え方をする事もあります。

健康食品の法律的な定義や分類がないため、ここはややこしい部分ですね。ですから、健康の増進・維持に役立つ食品を健康食品とするならば、機能性表示食品も健康食品のひとつという捉え方をする事が出来ます。しかし、そうした健康食品の中には機能性表示食品ではない一般食品も含まれているのです。

そこでその一般食品のみを指して、機能性表示食品と区別して健康食品という言い方をする事もあるんですね。人の捉え方によって、健康食品のあり方は変わってくるのです。

一般食品と保健機能食品

健康食品と機能性表示食品の区別の仕方を覚えるには、一般食品と保健機能食品の違いについても知っておく必要があります。

食品は、一般食品と保健機能食品に分けられる訳ですが、この2つは適用される法律が異なっています。一般食品は食品衛生法に基づいており、保健機能食品は食品衛生法と健康増進法の2つの法に基づいています。

食品衛生法

食品衛生法とは、飲食によって発生する可能性のある危害の発生を予防する為に定められたら法律です。この食品衛生法が対象となるのは、医薬品・医薬部外品をのぞく全ての食品や添加物、その他乳幼児のオモチャや食器等食べられる食べられないに関わらず、ほぼ全ての口にいれるものです。(歯ブラシなどは除きます)

食の安全を守るために、使用できる食品添加物とそうでないものを定めたり、新開発食品の発売禁止や病肉などの販売等の禁止をしているのが、食品衛生法です。また、食品等の規格基準もこの法律によって定められています。

健康増進法

健康増進法は、国民の健康を増進する事を目的として定められた法律になります。高齢化社会であったり、メタボリックシンドロームや癌患者の増加などに伴い、国民の健康と疾病の予防の為に、癌検診や受動喫煙などに関してもこの法律により、規約や規制が定められています。

また、それだけではなく食品を摂取する事による健康の増進・維持を図るために、食品の表示や許可などについても定めているのです。つまり、食品衛生法は食の安全を守るという事が主要な目的で、健康増進法は国民の健康の増進・維持が根本的な目的であるという違いがあります。

そして保健機能食品は、一般食品と大きく異なる部分があります。それは保健機能食品はパッケージや容器などに、その機能性を表示する事が出来るという点です。一方で一般食品の場合は、機能性を表示する事は出来ません。

一般食品である健康食品は機能性が表示出来ない

健康の増進や維持に役立つ食品を健康食品と定義した場合、機能性表示食品などの保健機能食品を除いた健康食品は、全て一般食品となります。そんな一般食品に分類さらる健康食品は、機能性を表示する事が出来ません。

同じように健康の増進維持に役立つという目的がありながら、保健機能食品である機能性表示食品には、効能などを記載する事は出来ても、一般食品にあたる健康食品の場合はその効果を記載する事は出来ないのです。

機能性表示食品と一般食品の健康食品は、この機能性を表示出来るか出来ないかという部分が大きな違いとなります。

健康食品(一般食品)と機能性表示食品の表示による区別

これから述べる健康食品は、保健機能食品を除いた一般食品の事を指します。そんな健康食品と機能性表示食品の表示の仕方について見ていきましょう。

機能性表示食品は、お腹や目など身体の部位を示して効能を表示する事が出来ます。

  • 胃腸の調子を整え、便通を改善する。
  • 目のピント調節力を改善する。
  • 肌の水分維持に役立ち乾燥を緩和させる効果がある。

こうした機能性の表示が出来るのです。

しかし、健康食品ではこうした表示は一切出来ません。

同じ成分が配合されている製品であっても、機能性表示はその効果を上記のような表現により表示する事が可能ですが、健康食品では不可能なのです。

ですから、もしヒアルロン酸という機能性成分が配合されている場合、機能性表示食品なら上記のように「肌の水分維持に役立ち乾燥を緩和させる効果がある」と表示出来ます。それが、健康食品の場合は「若々しいくありたい方へ」といった表示しか許されません。○○に××のような効果があります、とは謳えないんですね。

これが、健康食品と機能性表示食品の表示の違いです。

エビデンスの違い

機能性表示食品として販売をする為には、事業者の責任においてその機能性や安全性に関する科学的根拠を明確にしなければいけません。臨床試験をおこなったり、文献や論文、研究レビューなどを参考にその機能性に関するエビデンスを証明する必要があるのです。そして最終的には、消費者庁へ販売の60日前までに届け出を出さなければいけません。

しかし、健康食品ではこうした機能性成分に関して科学的根拠を証明する必要がありません。また、消費者庁への届け出をする必要もないんですね。健康食品は、効果に関しての表示をする事は出来ませんが、機能性表示成分よりも手間をかけずに販売する事が出来るとも言えます。

健康食品と機能性表示食品では、配合されている成分の機能性や安全性に関して後者のみ科学的なエビデンスに基づいていると言えます。そして機能性表示食品は、ただの健康食品と違って消費者庁のホームページでその内容を確認する事が出来ます。

どんなものが健康食品(一般食)と呼ばれているのか

機能性を表示する事の出来ない健康食品には、どんなものがあるのでしょう。栄養補助食品や健康補助食品、栄養バランス食品、自然食品と呼ばれている製品がそれにあたります。また、サプリメントも健康食品の一種と言えるでしょう。

錠剤やカプセルなどのサプリメントは、食品というイメージではないかもしれませんが、実際はサプリメントも食品なんですね。機能性が表示する事の出来る保健機能食品以外のサプリメントは、一般食品に分類される健康食品の一種になります。

機能性表示食品にも、錠剤やカプセルなどのサプリメントタイプもありますから、見た目の形状ではただの健康食品か機能性表示食品かどうかの判断は出来ません。

消費者が機能性表示食品と健康食品を区別するには

機能性表示食品と効果を表示する事の出来ない健康食品、それを購入の際に判断するのは簡単です。機能性表示食品には、消費者に分かりやすい場所に「機能性表示食品」という文字が記載されています。通常は、パッケージなどの表側の目立つ部位にこの文字を発見する事が出来るはずです。

健康食品と機能性表示食品では、後者の方が身体によい、良い成分が入っているという訳ではありません。ですが、後者の方が購入の際に期待出来る効能が分かりやすく、配合成分に一定の信頼性があると言えます。

健康食品の曖昧さを回避する為の機能性表示食品

このように機能性を表示する事の出来ない一般食品である健康食品は、曖昧な表示しかする事が出来ず、消費者にとっては非常に不親切な部分がありました。また、こうした曖昧な表現が消費者を勘違いをするケースも多いものです。

そうした健康食品の持つ曖昧さを回避する事が可能になったのが、機能性表示食品とも言えます。そのため、最近では健康食品の中でも機能性表示食品として販売される製品が増えてきました。

一般食品ではなく、保健機能食品である機能性表示食品として販売する事で、消費者はより健康の増進と維持に役立つ製品を選びやすくなったのです。

まとめ

広義では健康に役立つ食品をのことを健康食品と見なす事が可能です。しかし、これは法律上の定義ではありません。食品には、一般食品と保健機能食品(特定保健用食品・栄養機能食品・機能性表示食品)の分類しかなく、健康食品というカテゴリーは存在しないのです。

そのため、機能性表示食品は広義の健康食品とも言えますし、健康食品は保健機能食品以外の健康に役立つ食品である、と機能性表示食品と区別する事も可能です。

つまり広義では、健康食品には、機能性を表示出来る機能性表示食品の様な保健機能食品と表示不可能な一般食品があると言えるのです。この効果の表示不可能な健康食品と機能性表示食品では、効果の表現方法や基づく法律、科学的エビデンスの有無、消費者庁への届け出といった部分が違います。

消費者が一番分かりやすいのは、機能性表示食品という記載があるかどうかですね。健康食品を購入する際には、この点にも注目をして選択してみてはいかがでしょうか?